| 英語学習、私の反省 札幌英会話協会40周年記念誌”Speaks Out”に寄稿した文章です。 | |||||||||||||||||||||||||||
| 「これは2002年春、札幌英会話協会40周年記念誌”Speaks Out”に寄稿した拙文で す。多くの人が「大変参考になった」と言って下さるのをついつい真に受け、調子に 乗ってしまい、第二の人生に漕ぎ出そうなどと考え始めた原因ここにあり…というも のです。(たった2年前なのに写真の若いこと) ご笑読ください。」 |
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・・・こんな回り道、あなたはしなくていい Bグループ
須釜 高雄(ACCESS歴3年)
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若い人ならいざ知らず、51歳にもなってまだ英語という魔物から逃れられずにいます。 私は学生時代に英検2級をとったものの、就職し、結婚し、子供ができて、まったく英語からは遠ざかっておりました。40歳のころ、仕事が週休2日になったことなどを機にラジオ英会話を聴き始めました。私が英語をやりたかった最初の目的は英語の歌をちゃんと歌いたかったからです。意味も分からず、適当な発音のまま、カラオケでポップスを歌うのがいやでした。第2の目的は、外国人と対等に話がしたいという大それたものです。 これまでの英語とのかかわりを振り返るといかにも悔いの多いものでした。老婆心ながらこれから同じ道を歩もうとする人たちに私と同じ轍を踏まないですむよう、その轍の数々を以下に記します。 |
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■轍その1:仲間を見つけられずに損をした−良き友は値千金 実は学生時代にACCESSのようなところを探していたのですが、残念ながら出会えませんでした。YMCAその他、語学学校にも通いましたが、切磋琢磨できる友には出会えませんでした。ひとりではなかなか勉強を続けられないものです。あの時ACCESSに入っていたならその後の人生はぜんぜん違ったものになっていただろうと思います。今ACCESSにいる皆さんはかけがえのない友に囲まれていることに気づいているでしょうか。札幌以外にすむ人は皆一様にACCESSがある札幌を羨ましがっています。 |
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■轍その2:完璧主義で20年損をした 実は40歳以前にもNHK英会話を聞こうとして、幾度となく3日坊主を繰り返しました。完璧主義というか、形にとらわれる狭量さに原因があったと思います。わずかでも、計画どおりでなくとも、ともかく諦めずに続けること。それをしていれば、私の再スタートはもっと早くに始まったことと思います。これを英語では次のように言えます。All or nothing approach is usually counterproductive. きっとこういうタイプは日本人に多いのではないでしょうか。形などどうでも要は実質です。 |
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■轍その3:お手軽本は時間の無駄 本屋に行くと思わず手にとってしまいそうなタイトルが目を惹きます。曰く「英語は勉強するな」、「1週間で話せる…」etc. 私も若い頃はこんな本を買ったものでした。今は自信をもって言えます。こんな本を100冊読んだって聴けるようにも話せるようにもならないと。それよりNHKラジオや英字新聞などにとことん付き合ってみたら間違いなく効果があがります。 |
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■轍その4:初級時代で損をした 初級のころは面白くない、苦しい、ストレスが多い・・・。中級・上級になるにしたがって聞けて、話せて楽しくなってくるのに、初級時代はまさに「苦しきことのみ多かりき」です。早くこの苦しい初級時代を過ぎて中級なりに進むべきなのですが、大多数の人たちがここにいつまでも留まっています。私もそうでした。なぜ苦しい初級の域にいつまでもいるのか。それは勉強法を知らないか、知っていても頑張ってそこを通過しようとしないことに原因があります。何とかこんな下積み時代は3年程度で駆け抜けたいものです。 |
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■轍その5:乱聴の無駄で長年損をした 私は昔からよく車の中では英語のテープを分かりもしないのにかけていたものです。しかし意味の分からないものを百ぺん聞いたって分からないままです。聞くなら分かろうとして聴く(聞くと聴くにご注意)、聴いても解らなかったら、テキストを調べる。そうしてまた聴く。音が意味をなしたら今度は同じように言ってみる。…このように分からないものは分かる努力をしなければいつまで経っても分からないままです。分からなくても平気という悪い癖もついてしまいます。 |
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■轍その6:暗唱しなかったので8年分損をした どんなに真面目にラジオ英会話を勉強しても、時々過去の録音を聞いてみるとほとんど忘れています。悔しいのは「ああ、あの時のあの場面でうまいこと言ってたな、どう言ってたっけ?」と、情景はすべて思い出せるのに肝心の言い回しが出てこない時です。頭では憶えたつもりでも身についていないわけです。2年前から思い切って全文暗唱することにしました。やってみると大変ですが、思わぬ効果がありました。暗唱を試みて初めて、実は解っていなかったことが露呈します。単数か複数か、it かthatか等々、安易に納得していたものが、どーんと立ちはだかります。暗唱すると理解が深くなり、実際に使えるようになります。暗唱に要する時間はどんどん短縮します。2年間で数分の1になったと思います。もっと早くからやっていればよかった。 |
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■轍その7:シャドウィングを知らずに3年分無駄にした 2年ほど前にシャドウィングという練習方法を知りました。これはモデル音声を聴きながら一緒にしゃべるというものです。普通はlisten and repeat(聴いてから繰り返す)ですが、同時にやると効果がまったく違います。先ずモデルと自分の発音・イントネーションの違いがこれでもかというほど思い知らされます。次に当然ですが、時間の節約になります。またモデルと一緒に話そうとするとそのスピードがいかに速いか驚きます(ラジオ英会話の場合)。つまり速くしゃべる訓練になります。その結果、これをやると眠くなるヒマなどありません。2分間少々のスキットを5回もやるとくたくたになりますが、大部分頭に入ってしまいます。これをもっと早く取り入れていれば、わたしの進歩は3年以上早かったでしょう。 ただし、これには大前提がひとつあります。発音の基礎を習得することです。rとl、th等々…大事な音の発声の仕組みを知らないままのシャドウィングの試みは拷問です。私の場合、これだけは歌を通して済ましてありました。ただ速く言えなかっただけで。 |
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■轍その8:記憶のメカニズムを知らず10年の損…「3ヶ月→長期記憶」の法則 暗唱を取り入れてからはラジオ英会話のスキットがけっこう記憶に留まり、必要なときに思い出して使えるようになりました。が、それでも1年前の録音を聞くとかなり忘れています。それは終わったらもうほとんど聞かないからです。これは惜しいことです。 あるテレビ番組で衝撃的な事実を学びました。記憶には一時記憶と長期記憶があり、3ヶ月間頻繁に使った情報は、脳内の海馬という組織が生存のために必要な情報だと判断し、長期記憶に移すというものです。つまり、せっかく覚えた単語や例文は3ヶ月間頻繁に使ったらもう忘れない、ということです。 |
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■轍その9:「幕の内弁当MD−復習法」もっと早くMDがあれば 私はラジオ英会話のスキット1年分を1本のテープにまとめて10年ほどになります。1年分は100分間以上になり、「ずいぶん勉強したものだ」と感慨を覚えます。やさしいビジネス英語も同様にビニェットのみを録りますが、こちらは90分テープが2本必要になります。これら貴重なライブラリーを時々聴いてみると、前述の通りかなり忘れているのです。前項「3ヶ月の法則」を知って以来、現在のやり方は1枚のMDにラジオ英会話もやさしいビジネス英語も、インタビュー特番やら音楽特集まで、学習したものは何でも入れてしまいます(もちろん日本語解説は除いた英語のエッセンスのみ)。ですからこのMDを再生すると、今週勉強中の新鮮な教材から、先週、先々週のものへと順に古くなり、約2時間半、私の場合なら3ヶ月分ほどの勉強済み教材が聴けるというわけです。中身は幕の内弁当のように多彩で、ただ時系列順になっています。 本来、MDは新しい録音が最後尾に追加されますが、私は新たな録音をするたびに先頭に移動させます。簡単に順序を入れ換えられるのがMDシステムのすごいところです。また通常、録音時間は74分ですが、最近では2倍あるいは4倍も入ります。MDが語学に適している理由は1.頭出しが簡単、2. 順序が入れ換えられる、3.任意の部分を消去できる、4.録音時間が長い、5.カセットより電池が長持ちする、など良いことずくめです。 この「幕の内MD」を再生すると今週のホットな教材から先週、先々週へとだんだん遡っていき、正直なところ先週分は退屈です。「またこれか、もう飽きた」という気分で聞かざるを得ません。2週・3週前の教材は次第に新鮮に聞こえ出します。「あれ、今のは聞き取れなかったぞ。あんなに勉強したのに」と奮起させられたり刺激的です。先月・先々月ともなると懐かしく、とても新鮮に聞けます。私のようなずぼらな人間には1枚にすべて集約されているというのは最高です。車にでもセットしておけば3ヶ月間頻繁に復習するという行為が簡単に自然に飽きずにできるというわけです。 |
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■轍その10:会話実践をせずに5年の損 長いこと、ひとりでこつこつとラジオ英会話をやっていましたが、話す機会がほとんどなかったので3年前にACCESSに入ったころは全然会話になりませんでした。ACCESSで半年位過ぎたころ、赤ちゃんが急に話し出すときのように口が滑らかに動くようになったのを覚えています。話せないもどかしさが次の勉強への原動力になっていることも実感しました。言いたいことが言えなかったときは、そのあと頭の中にいつもそれがあって、「ああ言えばいいのか、こうも言える」などといつのまにか自問自答しているのです。話そうとすることがいかに大事か身をもって体験しました。とにかくいっぱい話すことです。 |
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■轍その11:「生もの」を避けて3年の損 ニュースや映画などはまだまだ難しすぎると決めつけて「教材」ばかり相手にしてきましたが、本当に面白いのは「生もの」でした。NHKでやっているラジオジャパンの英語ニュースは入門用には最適です。CNNよりは遅いですが、VOA(Voice of America・アメリカ国営短波放送)よりはよほど速く、日本のニュースがたくさん入っているのがいいです。ただ最近はテロと炭疽菌のニュースばかりでいささか食傷気味ですが。 映画もまんざらでないと最近目覚めました。長い台詞はなかなか聞こえませんが、短い常套句がポンと聞こえるととっても幸せ。勉強だと考えないで、楽しんで見ていると英語が聞こえてくるから不思議です。ただし、映画はニュースの倍くらい難しいです。 |
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| 以下に付録を少々 | |||||||||||||||||||||||||||
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□私の良かった勉強法 私の勉強法にもいくつか良かったものはあります。その第1は先に述べた発音練習です。発音はThe earlier, the betterです。筋肉トレーニングのようなもので、知的なものではありませんから。最近自覚したところでは発音ができるようになると綴りミスも減り、辞書引きも速くなります。madとmudが発音し分けられなければ聴きとれないし、辞書も引けません。「非nativeが間違って発音してもそれを補って聴くのがnativeの務めだ」と強弁してみても不利は不利です。発音練習は十分元が取れます。 次に良かったのは文通です。国際的なInternetの文通サイトに「文通相手求む」というような登録をしておいたところ、99年春、米国サウスキャロライナ州の女性からメールが飛び込んで来てスタートしました。1年ほどは3日にあけずのやり取りでした。時にはメールを送った1時間後には返事がくることもあり、鍛えられたことはいうまでもありません。彼女はいつも米国社会や米国人の問題点を憂い、一方日本人や東洋に対して非常な興味と憧れを抱いていましたから、私も必死にそれに応えました。でもそんな彼女も9月11日以降はバリバリの愛国者に変身しました。あの事件の衝撃のすごさを私なりに知りました。 |
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□夢の練習法 語学は一に会話、二に会話です。毎日10分でも話すとその成果は大変なものでしょう。会話には相手が必要です。そこでぜひ始めたい練習法があります。 電話練習法1:親しい仲間で互いに電話をかけあい、例えば10分間英語だけで会話します。何人かでグループを作れば毎日人を代えてやれます。けっこう始めるのに勇気が要りますが・・・。この場を借りて賛同者を求む!! 電話練習法2:Internetが電話の世界をも変えようとしています。これまで高価だった国際電話がこのままで推移すると2003年には市内通話と大差なくなるでしょう。中級以上の学習者にはチャンスです。英語圏のごく普通の人たちと時間を気にせずおしゃべりに興じることが可能になるのですから。「駅前留学」の業界はビジネスモデルの更新を迫られるでしょう。 |
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